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2002年に見た映画・その1
「ザ・ワン」(2002,06,11)
「少林サッカー」(2002.06.17)
「アリ」(2002.06.26)
「スコーピオン・キング」(2002.06.26)
「スター・ウォーズ エピソード2〜ATTACK OF
THE CLONES」(2002.07.18)
「メン・イン・ブラック2」(2002.07.22)
「タイムマシン」(2002.08.28)
「オースティンパワーズ・ゴールドメンバー」(2002.08.28)
「ウインドトーカーズ」(2002.08.29)
「猫の恩返し」(2002.09.05)
「ギブリーズ エピソード2」(2002.09.05)
「リターナー」(2002.09.05)
「バイオハザード」(2002.09.10)
(オススメ度を押忍単位で図っています。最高5押忍)
「バイオハザード」(4押忍)
カプコンの人気ゲームを「イベント・ホライゾン」、「ソルジャー」のポール・W・S・アンダーソンが映画化。原作には登場しない特殊工作員アリスを主人公に、なかなかいい感じのアクションホラーに仕上がっている。
アメリカ中西部の街・ラクーンシティ。ここは世界的に有名な薬品会社アンブレラ社の企業城下町だ。アンブレラは表面上は健康食品や薬品を製造している会社だが、裏では生物兵器やウイルス兵器を開発していた。ある日、ラクーンシティの地下にあるアンブレラ社の研究施設「ハイブ」でウイルスが流出する事故が発生する。ハイブを管理しているメインコンピューター「レッドクイーン」は緊急プログラムを発生させて研究所内の職員全員をハロンガスで抹殺、ハイブを閉鎖する。ラクーンシティの特殊工作警察S.T.A.R.S.は、職員を抹殺したレッドクイーンの暴走を止めるべく、ハイブに侵入する。
アリスは洋館のシャワー室で目を覚ました。記憶がない。そこに、S.T.A.R.S.の隊員が突入してくる。説明を求められるが、記憶がないアリスには答えようもない。隊長のワンがいうには、アリスはアンブレラ社に潜入したS.T.A.R.S.の工作員らしい。アリスは一行とともにハイブに侵入するが、そこは生ける屍と化した職員たちがひしめく、地獄そのものだった・・・!
基本的な設定はゲームと一緒。Tウイルスに感染した人間は一端、死亡し、生ける屍=ゾンビとしてよみがえる。ゾンビに噛まれたり、引っ掻かれたりするとTウイルスに感染する。ゾンビは頭部を破壊しないかぎり活動を停止しない。この辺までは一緒(一部違うか)。
ストーリー自体はそうひねりもない。アリスは少しづつ記憶を取り戻しながら、ハイブからの脱出を試みる。なぜウイルスが漏れ出したのか?誰が裏切ったのか?という謎を残したままストーリーは進むが、大体想像通りに終わる。まあ、この辺はどうでもいい。
見どころ。「うおっ!」とびっくりさせられるシーンが結構あって、これが快感。「来るぞ、来るぞ」と構えさせて「いつになったらゾンビが出てくんねん!」と少しジラしてからドヒャーン!!という感じだ。ゾンビは最初だけやたらと手の込んだメークで出てくるけど、後の方になったら適当。ただただワラワラと数が多いだけなのだが、それが結構、怖い。昔、アリとかミミズとか、小動物がワラワラ出てくるパニックホラーってたくさんあったじゃないですか。あの感覚。ちなみにゲームにも出てきたゾンビ犬とリッカーがモンスターとしては登場するが、どっちも可愛い。思わず微笑んでしまう。特にリッカーの必死ぶりには涙が出てきそう。なんでそんなに必死なんだ!!
主人公アリスには「フィフス・エレメント」と「ジャンヌ・ダルク」の2本のベッソン映画で世界的に有名になったミラ・ジョヴォヴィッチ。これまでは幼さを残したヒステリックな役柄が多かったのだが、今回は少し大人の雰囲気を漂わせていて、かなりこれまでとは違った感じ。で、それがいいぞ。やたらと露出の高い衣装で、ゾンビを素手で倒してしまうし、ラストはヘアチラ見せまである熱演ぶり。なんでも弟が大のバイオファンで、本人が弟を喜ばせようと出演を熱望したらしい。その意気がヒシヒシと感じられるゾ。脇を固めるミシェル・ロドリゲスやジェイムズ・ピュアフォイ、エリック・メビウスなんかも一癖も二癖もあっていい。
映像が怖い怖い「イベント・ホライゾン」のポール・アンダーソンだけあって、今回も映像は怖い。ゾンビがうようよわき出してくる地下通路はそうでもないが、暗ーい研究室やハイブの廊下が怖い。リッパーが保管されていた食堂2は「イベント〜」と似通っていて苦笑したが、相変わらず雰囲気作りがうまい監督だ。映像の怖さ、ミラ・ジョヴォヴィッチの熱演、うひゃとビックリさせるうまさ、個人的に大好きなB級テイストがプンプンする・・・の4点を評価して4押忍。ちょっとやりすぎか。でも、ミラ・ジョヴォヴィッチが平気な人は映画館に行く価値ありかも。個人的にはこの映画でミラ嬢の評価がぐーんと上がりました。
「リターナー」(大盤振る舞い4.5押忍)
アジアのスター・金城武が久々に銀幕に戻ってきた!「ジュブナイル」の山崎貴が、同作の鈴木杏をヒロインに迎えて送るSFアクション巨篇。少々期待して行ったんだけど、期待通りのデキ。日本映画にありがちなテンポの悪さもなく、山崎監督得意の特殊撮影を駆使して、それなりに楽しめる作品に仕上がっている。
2084年。人類はダグラという宇宙人の侵攻によって絶滅の危機にさらされていた。タイムマシンを開発した人類は、過去に戻って最初に地球にやってきたダグラを殺し、ダグラの侵攻を元から断とうと試みる。まさにその時、タイムマシンのある秘密基地がダグラの猛攻にさらされてしまった。次々に仲間が倒れていく中、少女兵士ミリ(鈴木杏)は人類の命運をかけて、タイムマシンに飛び込む。
一方、2002年の横浜。ミヤモト(金城武)はヤミ取引の現場を襲撃し、闇マネーを強奪、金を元の持ち主に返す(リターナー)のを生業にしていた。ミヤモトはもともと孤児で、中国のマンホールで暮らしていたが、ギャングに拾われて日本にやってきたのだ。ある日、人身売買の現場を襲撃したミヤモトは、チャイナマフィアの中堅幹部・溝口(岸谷五朗)に会う。溝口はかつてミヤモトの親友をら致し、殺害して臓器を売りさばいたことがあった。ミヤモトは溝口を探しだして敵を討つために日本にやってきていたのだ。あと一歩というところまで溝口を追いつめるミヤモトだが、その前にタイムマシンで2002年にやってきたミリが突然現れる。ミリに気を取られているうちに、溝口は逃げてしまった。
溝口を追いつめるミヤモトを物陰から見ていたミリは、その腕前に感心。一緒にダグラを探しだし、殺害してくれるように頼む。勢いで依頼を引き受けることになったミヤモトは、ミリとともに筑波の宇宙開発研究所へ。最初はミリの話をハナからバカにしていたミヤモトだが、ここで回収された宇宙船を目撃し、ミリを信用することになる。しかし、この宇宙船を溝口も手に入れようとしていた。宇宙船と宇宙人をめぐりミヤモトと溝口の戦いが始まる!果たして地球の未来は救われるのか?
まー、いろいろとネタをパクった映画である。過去を変えるために未来からやってくるというのは「ターミネーター」だし、ミリが未来から持ってきた加速装置(自分の体感速度が常時の20倍になる)は「サイボーグ009」だし、加速装置を使って弾丸をよけるのは「マトリックス」のパクリだ。ダグラの宇宙船は「インデペンデンス・デイ」みたいだし、宇宙人ダグラは日本版「E.T.」みたい。ちなみにこのダグラ、過去にやってきたミリが「ダグラはこんなんじゃない!」と驚くのだが、未来では巨大なヨロイをまとっているのだ。まあ、こんなんじゃない!とビックリしても仕方ないくらい、中身と外見が別物である。ミリは勝手に「このダグラは子供なんじゃないか」と思い込んでしまうのだが、ラストの方で、子供ではないことが分かってガビョーンとなる。ガビョーンとならないと、ベタベタな宇宙人ラブ映画になってしまうところだった。危ない。余談だが、タイムマシンを戦略時間兵器と称するのはやめてほしい。普通にタイムマシンでいいだろう。
タイトルの「リターナー」は、ミヤモトの職業を差しているが、映画を見ただけではとてもじゃないがミヤモトの職業は分からない。パッと見た印象では、マフィアの用心棒というか特殊工作員といった趣だ。むしろミリが「リターナー」なのではないのか。まあ、どうでもいいか。
いろんな映画のパクリではあるし、終盤に差しかかるとき(ミリがすでに夜が明けていることに気が付いて絶望するあたり)のテンポが少し悪くなったり、最後の逃げ方(爆破の最中に宇宙船のコクピットに飛び込む)が相当ムチャだったりと、ツッコミどころは山ほどあるが、そういうことにいちいちチャチャを入れなければ、それなりに楽しめる。中盤までと、終盤からラストにかけてのテンポは実にいい感じだし、ワイヤーアクション満載のアクションシーンは、これまでの日本映画にはなかった迫力。金城武は初登場のあたりは線の細さが気になるものの、見ているうちにそれも気にならなくなる。やたらと裾の長い、機能性の低そうなコートを派手にバサバサやらかしながら拳銃をぶっ放すのはなかなか格好いい。鈴木杏も変な男言葉が気になるものの、中途半端に愛くるしさと不細工さが入り交じった表情が実にいい。泣きながらスパゲティをむさぼるシーンなんかは、文句なしの熱演といえよう。悪役の岸谷五朗はなんとなく「殺し屋1」をほうふつとさせ、ちとやり過ぎではないか・・・と思ったりもするが、まあええか。奇声を上げながら拳銃を乱射するあたりは笑える。なぜダグラが地球に不時着したダグラに執着したのかパンフレットを読まなければ理解できないのも、もうどうでもいい。なんでもいい。そういう細かいことを気にしていたら、興ざめだ。
ちょっと聞いた話だが、アメリカでも配給するらしい?ハリウッドの超B級SFくらいのデキにはあると思う。ハリウッド風にタイトルを付ければ「タイムトラベルガール・傷ついた宇宙人を探せ!」か。まあ、そんな感じ。地球の乗り物に擬態したダグラの宇宙船が、擬態を解くあたりの特撮はなかなか快感。加速装置のシーンもいい仕上がりだ。パクリかもしれないが、今、世界に誇るジャパニメーションだってディズニーのパクリから始まったのだ。パクって何が悪い!ハリウッドのB級テイストと、香港のワイヤーアクションをパクって、日本の特撮で味付けした佳作。面白けりゃどんどんパクって取り入れりゃいいじゃありませんか。ツッコミどころ満載ながら、これまでの日本アクション映画の殻を破る雰囲気を漂わせた名?作。金城武のかっこよさ、鈴木杏の可愛さ、特撮の丁寧さ、アクションの荒唐無稽さ、あまりのご都合主義に敬意を表して、大盤振る舞いで4.5押忍だ。日本映画振興のために、ぜひとも映画館で見ていただきたい。
ちなみにこの映画、エンディングがとてもいい。途中でネタに気付く人がいるかも知れないが、できれば気付いても忘れていただきたい。このエンディングだけで0.5押忍の価値があると思う。
「ギブリーズ エピソード2」(3押忍)
「猫の恩返し」と同時上映。スタジオジブリに実在する人物をモデルに作られたショートショート集。
「となりの山田くん」で使った水彩風のCGを中心に、さまざまなタッチの映像でアニメの可能性を楽しませてくれる。内輪ネタものだが、それなりに楽しめるし、ストーリーも冗長になっていなくていい。ただ、あくまでもショートショート。それ以上のインパクトもないし、それ以下のインパクトもない。映像がおもしろい、と。それだけで3押忍。
「猫の恩返し」(4押忍)
スタジオジブリ最新作。今になってようやく見た。
高校2年生のハルはちょっとドジな普通の女の子。ある日、学校の帰りにトラックに轢かれそうになっていた猫を助けた。その夜、不思議なことが起きる。ハルの家に猫王と名乗る年老いた猫がやってきて「きょう、お前が助けたのは私の息子ルーン王子だ。お礼をさせて欲しい」というのだ。その夜は夢だと思ったハルだが、次の朝、目が覚めてびっくり。庭中がネコジャラシだらけになっているし、学校に行けば靴箱がネズミでいっぱい。放課後には猫がやってきて「ぜひとも猫の国に招待したい。ルーン王子のお妃になってください」とまで言い出した。戸惑うハルは不思議な声に導かれ「猫の事務所」を訪れる。そこにいたのはバロンという猫。バロンは「お妃にならなくてもいいようにしよう」と快くハルの相談に乗ってくれるが、まさにその時、猫の大群が現れてハルは猫の国へとら致されてしまう。猫の国では、すでに結婚式の準備が整えられていた。猫の国にいるうちに、ハルには耳が生え、ヒゲが生え・・・。果たしてハルは人間に戻れるのか?そして人間の世界に帰れるのか?
まあ、そんな含みを持たせるようなストーリーでもないんだけど。祝宴の最中にバロンが助けに現れ、バロンの仲間のデブ猫ムタ、カラスのトトたちの活躍で、ハルは元の世界に戻ることができる。タイトルにある「猫の恩返し」だが、ストーリーが進むに連れて、恩返しするのは猫王ではなく、かつてハルが助けた別の猫であるということも分かる。ジブリ作品にしては、相当こじんまりとまとまったコメディ。「となりのトトロ」も規模の小さい作品だったが、今回はもっと小さいぞ。ただ、小規模なりにもうまくまとまっていて、よくも悪くもソツがない。ハルがいきなりベタベタな遅刻をしたり、バロンがあまりにもキザっぽかったりと、実にステレオタイプなところさえ気にしなければ、肩の力を抜いて楽しめる佳作だ。ここ数作ほど説教臭くもないし・・・。
作中で「自分の時間を生きられない者が猫の国に行く」という下りがある。説教臭いといえば、これが一番説教臭い部分か。ただ、見終わってから「自分の時間を生きる」って何さ?と思わず突っ込みたくなる。自分の時間を生きられなかった人間が猫になってしまい、猫の国で生きているという描写もなかったし、これは正直、あってもなくてもどうでもよかったように思う。ハルは作中で重大な決意や、人生の進路を決めるような決断をするわけでもなく、わざわざこういう説教臭い言い回しを使う必要はなかっただろう。
ロリコンなオッサン(猫王)、気のいい悪漢(ムタ)、心優しくタフなヒロイン(ハル)と宮崎作品に定番なキャラクター作りもハナにつくことなく、スムーズに入っていける。大作感はゼロだが、それなりに楽しく見れて、見終わった後にスカッとする。映像はここ数作のジブリ作品に比べればそれほど驚くところもないものの、この作品はこれくらいのクオリティの方が安心してみていられる。これで精密に書き込まれたりしても、興ざめするだろう。
「ウインドトーカーズ」(2押忍)
「男たちの挽歌」「Mi:2」などで知られるアクション監督ジョン・ウーの最新作は戦争映画。「フェイス/オフ」でコンビを組んだニコラス・ケイジを主演に据え、見てくれはともかく、中身はウーらしい「男臭いドラマ」に仕上がっている。
1943年。第二次世界大戦後期、アメリカ軍は南太平洋で日本軍と熾烈な戦いを繰り広げていた。自軍の暗号が日本軍に筒抜けになっていることを知った米軍は、インディアンのナバホ族の言葉を元に、新しい暗号を開発する。この暗号をマスターしたナバホ族の若者たちが、前線に送り込まれた。その中にベンとホワイトホースの2人もいた。
一方、同時期のガダルカナル島。エンダース伍長(ニコラス・ケイジ)は命令を遂行するために過酷な戦場から撤退せず、すべての部下を失ってしまう。自身も大けがを負って病院に担ぎ込まれるが、エンダースは失った部下たちの亡霊に追い立てられるかのように再び前線行きを志願。そんなエンダースに特殊命令が下った。暗号をマスターしたナバホ族の通信兵を守ること。ただし、捕虜になりそうになった場合は暗号を守るために通信兵を殺すようにとも指示された。エンダースはベンの警護に付くことになる。ホワイトホースにはオックス(クリスチャン・スレーター)という若い兵士がつくことになった。
部隊は翌年、サイパンへと送り込まれる。過酷な戦場で、エンダースたちは新暗号を駆使して数々の武功を立てる。最初は部下を失ったトラウマでベンと打ち解けようとしなかったエンダースだが、明るく勇敢なベンと同行しているうちに、次第に友情が芽生えていく。しかしある日、日本人村で休んでいたところを日本軍に襲撃され、オックスが殺され、ホワイトホースが捕まってしまう。現場にかけつけたエンダースは一瞬ちゅうちょしながらも、手りゅう弾でホワイトホースを日本兵ともども爆破、任務を遂行した。「暗号を守るためには通信兵の殺害も辞さない」という指示が下っていることを知ったベンは、ホワイトホースが新だショックから自暴自棄になって日本軍の最後の砦に特攻。エンダースたちは必死でベンを追うが・・・。
見終わったあとの感想は「『プライベート・ライアン』ですか?」。なんか一人の兵士のために、周囲のみんながてんてこ舞いするというあたりが似ている。主人公が歴戦の兵士というのも似ているし、エンディングもなんとなく似ている。まあそれはともかく、戦争映画としてはイマイチだ。とにかくウー風にドカスカ爆発してくれるのだが、戦車も人間も砦もなんでもかんでも猛然と火を吹いて爆発するのだ。なんだか興ざめ。爆撃機はどう見てもCGだし、戦艦はニュース映像が急に使い回されたりしてるしで、なんだか変。一応、カメラが兵士と一緒にバタバタ走り回って臨場感はあるのだが、これなら「プライベート・ライアン」の方が良かった。
しかし、男と男の友情ドラマとしてはなかなかいいぞ。トラウマに押し潰されそうになったエンダースがベンとゆっくりと友情を育んでいき、最終的に自分の命を投げ打ち、命令に背いてでもベンを救おうとするあたりはあまりにもベタベタで、「男たちの挽歌」をほうふつとさせる。最初は「インディアンだから」とベンやホワイトホースを見下していた部隊の仲間達も、彼らの勇敢な働きをみるにつれ、仲間の一人として認めていくというあたりも実にベタだ。この映画は戦争映画や、軍事オタ向けではない。古くさい男同士の友情映画なのである。そういう観点でみると、ベタすぎておもしろいかも。
今回は一応、ウー得意のスローモーションもあるが、ウーのスローモーションはスピーディーなシーンに挿入されるからこそ効果的なのに、今回はスピーディーさに欠けるシーンにスローモーションが挿入されるので、はっきりいってどうでもいい。ちなみに鳩は飛ばないし、2丁拳銃もない。ライフルに短銃で向かっていくシーンとか、ナイフを格好よく振り回すシーンはあるが・・・。アクション監督としてのウーを期待していくと、肩透かし。ウー自身もパンフレットで「今回は私らしいアクションは意識してやらなかった。スタイリッシュな演出が必要な映画ではないからだ」という内容のことを言っているしね。
しかし、これならウーじゃなくても撮れる映画のような気がする。戦争シーンもイマイチなので評価をうんと下げさせてもらった。余談だが、ニコラス・ケイジの変な日本語は笑える。「シンパイ、スルナー」ってあんた・・・。アダム・ビーチの「ホリョーダ!」もすごい?ぞ。
「オースティンパワーズ・ゴールドメンバー」(4押忍)
あまりのナンセンスさと、あまりのバカらしさと、あまりの下品さ。その3つをぎゅーっと押し固めたようなオースティン・パワーズシリーズのパート3。このシリーズはツボにはまる人はめちゃくちゃ面白いけど、はまらない人はちっとも面白くないかも知れない。字幕を集中して見ずに、英語のセリフを聞きつつ、字幕をチラチラ・・・という見方をしないと、しゃべりで笑わせるシーンで笑えない。モロなエロさを笑える人じゃないと引いてしまうだろう。個人的には好きやねん、このシリーズ。ちなみに、シリーズ通じて一番面白いと思う。前作、前々作を見ていないと分からないネタが多いので、見に行く人はぜひともパート1、パート2を見てから映画館に行くことをオススメする。
例によって地球征服の計画を練っているドクター・イーブル。今回は、1975年に生存した錬金術師「ゴールドメンバー」が発明した牽引ビームを使って、隕石を地球に落とすという計画だ。が、計画を熱っぽく部下に語っているところに女王陛下のスゴ腕諜報部員オースティン・パワーズに踏み込まれ、逮捕されてしまう。しかしイーブルはあきらめない。ゴールドメンバーと結託したイーブルは、オースティンの父親にして、これまたスゴ腕諜報部員のナイジェル・パワーズを誘拐。タイムマシンを使って1975年に連れ去ってしまう。父を追って1975年に(これまたタイムマシンで・・・なんと安直な)やってきたオースティンは、かつての恋人にして同僚のフォクシー・クレオパトラと再会。二人でゴールドメンバーを追いつめるが、ゴールドメンバーはナイジェルを連れて2002年の東京へ。ゴールドメンバーは東京で牽引ビームを開発していたのだ!2002年に戻ったオースティンはゴールドメンバーとイーブルを追って東京へと向かう・・・!
もう出だしからアホすぎて笑える。いきなりカッコいいオースティンが登場するなあと思ったら、出っ歯を付けたマイク・マイヤーズじゃなくってトム・クルーズ!(Shag
now? Shag
later?「今すぐヤル?それとも後にしようか?」とか言ってるし)しかもヒロインはグウィネス・パルトロウ!さらにイーブルはケビン・スペイシーでミニー・ミーがダニー・デビートだったりして、なんじゃこりゃ!と思っていたら作中作。「オースティンプッシー」という映画の撮影現場からスタートするのだ。監督はスティーブン・スピルバーグその人が登場する。ほかにもブリトニー・スピアーズ、オジー・オズボーンとカメオ出演は相変わらず豪華。ブリトニーなんかビーチクからミサイル出してるし。
相変わらずエロエロ満開の駄洒落はバンバン飛び出すし、うんこネタ、ちんこネタは当たり前。オースティンがミニー・ミーをいたぶりまくるシーンもあって、なんかもうヤバいの一歩手前まで行ってしまっている。映画のパロディは「羊達の沈黙」くらいしか気付かなかった(「ゴジラ」ネタはあまりにも露骨なんでネタじゃないような気がする)が、そもそもオースティンシリーズ自体が007シリーズとかの昔のスパイ映画のパロディなんで、もうどうでもいいだろう。へんちくりんな東京は意識して作ったのだろう。ポケモンまでチラっと登場して、変すぎて苦笑する。
今回はイーブルの出生の秘密、父ナイジェルに対するオースティンのコンプレックスがちょいとドラマ的には目新しいところか。あと、今作で大変身するイーブルの息子スコットが前作の150%増しくらいで笑える。学生時代のイーブルとオースティン、さらにナンバー2も出てくるが、今の3人とそっくりでこれまた笑える。きわめつけは毛が生えたホクロがあまりにもインパクト大の新キャラ・ナンバー3。画面に出てきただけで笑える。
ビデオで前2作をみて、そこそこおもろいやんと思った人は見に行くべし。全然おもしろくなかった人はいかない方がいい。隣の席のおばちゃんはずーっと笑わなかった。
「タイムマシン」(2押忍)
数々のSFに登場するタイムマシン。1895年にSFの祖H・G・ウェルズが書いた小説「タイムマシン」が壮大なスケールで完全映画化された。おもろいことはおもろいんだけど、オチの付け方とかに古臭さは否めない。原作が古いのでしょうがないのだけど・・・。
1899年冬のニューヨーク。大学教授のハーデゲン博士は、今日こそ恋人のエマにプロポーズしようと出かける。公園で落ち合った二人だが、ハーデゲンがプロポーズしたまさにその直後、エマは追い剥ぎ強盗に襲われて拳銃で撃たれ、死亡する。悲嘆に暮れたハーデゲンは、研究室に閉じこもって時間をさかのぼる研究を開始。4年後、ハーデゲンはついにタイムマシンを完成させ、エマが殺された日へ。エマを殺害現場から遠ざけることには成功したが、別の場所でエマは馬車事故に会って死んでしまう。時間を行き来することはできても、起こってしまったことは変えられないのか?ハーデゲンは答えを求めて未来に旅立つ。そこでハーデゲンが見たものは、月の開発によって崩壊する未来社会、その先にあったのは、原始時代に逆戻りしたような超未来の世界だった・・・!
結局、80万年後の未来に行っても「起こったことは変えられない」というオチで、ハーデゲンは最後にもう一度絶望的な未来を変えようとトライする。しかし、どうにもそれに説得力がない。エマが死んでガッカリしていた割には、80万年後の未来ですぐに魅力的な女性に会って乗り換えちゃうし。エマが死んだからタイムマシンができた→ハーゲデン自身がタイムマシンで行き来しているうちは、エマは絶対に死ななければならない、という因果関係なのだろうが、それに納得しないハーデゲンもアホすぎるように思う。それに、答えを求めて未来に行くってのもなあ。未来に行く分には問題はないんだけど、なぜか未来に行き始めたあたりからすっかり別の話に変わってしまうのはどうか。なんか、前半と後半ぶっちょんぎれてて、興ざめです。
タイムマシンで80万年後の未来に行くシーンはなかなかいい。CGで、すごい勢いでタイムマシンの周囲の様子が変わっていくのは見ていて壮観。見どころはその辺くらいか。SF好きを自認する俺でも、2押忍以上の評価はできない。最初はアホ面が印象的なガイ・ピアースが、終盤に行くに従ってキリリと変な意味で引き締まっていくのも笑える。大画面で見たい映画ではあるが、わざわざ80万年を「飛ぶ」シーンだけを見に行くのもなあ。ビデオでいいんじゃないかな・・・。
「メン・イン・ブラック2」(1.5押忍)
トミー・リー・ジョーンズとウィル・スミスのエイリアン対策エージェントコンビが繰り広げるドタバタコメディの第二作目。なんと1作目は1997年だったのだ。5年前だ。俺が社会人1年目くらいじゃないか。つい2、3年前のような気がする。驚く。驚いてばっかりだ。
地球にエイリアンが移住を始めてから35年。アメリカ政府はその事実を一般大衆から隠し、移民の安全と治安を管理するための秘密組織「M.I.B」を組織した。5年前に警察官から組織入りしたJは、今では一番の働き頭。しかし、あまりに凄腕なために、対等に仕事ができるパートナーがいないのがたまにキズだった。ある日、ピザ屋に化けていたザルタ星人が殺される事件が起きる。店員のローラの証言から、犯人は凶悪なカイロシア星人のサーリーナであることが判明。サーリーナはすさまじいエネルギーを持つザルタ星人の秘宝「ザルタの光」を奪うために、地球にやってきたのだ。ザルタ星人は25年前にも地球を訪れ、M.I.Bに「ザルタの光」を保護してくれるように依頼していた。しかし、当時の担当エージェントは中立を守るため「ザルタの光」を宇宙へ放り出してしまったらしい。当時の担当エージェントは、Jの先輩で、M.I.B.設立以来最高のエージェントとうたわれたK。すでにM.I.B.を引退したKは、エージェント時代の記憶を消されて、田舎の郵便局長になっていた。Kを探しだしたJはKの記憶を取り戻し、2人でサーリーナに立ち向かう!
まあ、もうストーリーはどうでもいいでしょう。会話のテンポのよさとか、ストーリーのテンポの良さを優先したせいか、ストーリーは非常にわかりにくい。特に、Kが現場復帰したときのために、自分が記憶を取り戻す手がかりを残していたというくだりは非常に分かりにくい。もうそんなごちゃごちゃしないで、洗い桶が画面の上からトミー・リー・ジョーンズの頭にガーンと落ちてきて、それで記憶が戻っちゃったでいいじゃない。テンポはいいです。というか、テンポ早すぎる。あまりの早さにちょっとついていけない感じ。これは乗りがいいというのとはまた別の問題で、ちょっと気に入らない。
ギャグも面白くないことはないんだけど、どうももうひとつだ。今回は前作にも出ていたパグ犬のフランクがエージェントとして登場する。このフランクのマシンガントークがひとつの笑いどころなんだろうけど、どうも中途半端だ。笑いをとろうと一ひねり、二ひねりして、それで失敗した感じがする。もっとストレートでいいんじゃないですか?それから記憶を消すニューラライザーをやたらとピカピカさせて笑わせようとするのもいまいち。前作で使った手だけに、なにかもう一ひねりほしかった。
では映像はどうか。しょぱなから巨大なみみずがバリバリと電車をかじったりするのだが、これもなあ。いかにもCGですよという粗雑な感じが・・・。もしかしたら、この安っぽさでで笑いを取ろうとしているのかもしれない。パンフレットにはいろいろな宇宙人が登場するのだが、前作ほどのインパクトはなく、ラストシーンも「ザ・グリード」みたいでへこんだ。
これといって前作を越える部分もなく、新たに見るべき部分もなく、お笑いの部分でもパワーダウンしたような気がする。「M.I.B.」はKや他のエージェントがクソマジメに仕事をしていて、そこで新人エージェントJが破天荒ぶりを発揮してハチャメチャやっていたのが面白かったのだ。しかし今回、KとJの立場が微妙に変わったことで、そういう分かりやすい面白さがない。とりあえずフランクが出てきたばっかりあたりのマシンガントークが面白い、久々に「ツイン・ピークス」のララ・フリン・ボイルが見れてよかったというあたりで1.5押忍。
「スター・ウォーズ エピソード2〜ATTACK
OF THE CLONES」(ブランドを考慮しても2押忍)
いかにも「序章」的だったエピソード1は1999年の上映だったそうだ。もっと最近かと思っていたが・・・もう3年も経ったのか!正直、驚く。
エピソード1は正直、面白くなかった。映像はすばらしかったが、お話は基本的にどうでもよく、とりあえずエピソード2を見るために見ておくか、と、その程度の映画だった。で、今回。ええ、ええ。エピソード3を見るためには見ておいたほうがいいでしょう。その程度。エピソード1よりはマシだが、とりあえずストーリーはつまらない。説得力もないし、非常に分かりにくい。だからなんやねん!と思わず突っ込みたくなる。
エピソード1から10年。商業権益の問題から、共和国を離脱しようという動きがあった。離脱推進派は「分離主義者」と呼ばれ、共和国の維持を図る元老院やジェダイたちの悩みの種となっていた。戦力を高め、分離を推進する分離主義者達に対し、共和国は強力な軍隊を組織して対抗しようとしていた。
ナブーの女王パドメは、今は女王を退位して元老院議員となっていた。パドメは軍隊設立に反対するため、共和国の首都がある惑星コルサントを訪れる。パドメ暗殺の動きがあったため、元老院はジェダイマスターのオビワン・ケノービとその弟子アナキン・スカイウォーカーを警護につけた。10年ぶりにあこがれのパドメに再会し、心をときめかせるアナキン。20歳になったアナキンはあふれる素質を開花させ、師であるオビワンを凌駕するほどのジェダイに成長していた。再会を喜んだ夜、再び暗殺者がパドメの命を狙う。アナキンが暗殺者を追跡するも、あと一歩のところで暗殺者は何者かによって殺されてしまった。
事態を重く見たジェダイ評議会は、オビワンに暗殺の黒幕を調べるよう命じ、パドメはアナキンとともに一時、惑星ナブーに隠れることになった。ナブーで熱い思いを打ち明けるアナキン。しかし、「ジェダイに愛は禁じられているはず」とパドメは拒否する。その夜、母が苦しんでいる夢をみたアナキンは、母の安否を確認するためにパドメとともに故郷タトゥイーンへ。ここで母が1ヶ月前にタスケン・レイダーという凶暴な遊牧民に連れ去られたことが判明する。救出に向かったアナキンだったが、遊牧民のテントで発見した母は拷問で傷つき、アナキンの胸の中で息を引き取った。怒りに我を忘れ、アナキンは遊牧民を虐殺する。
一方、オビワンは惑星カミーノで強大なクローン人間の軍隊が組織されているのを発見する。ジェダイの騎士に依頼されて作っているとカミーノ人はいうのだが、評議会には心当たりがない。クローンの「元」であるジャンゴ・フェットという賞金稼ぎに会ったオビワンは、ジャンゴに不穏な雰囲気を感じとる。ジャンゴを問い詰めようとしたオビワンだが、ジャンゴはオビワンの追撃を振り切って惑星ジオノーシスへ。ジオノーシスには分離主義者が集結して、強大なドロイド軍を組織していた。分離主義者のリーダーは、かつてはジェダイだったドゥークー伯爵。ドゥークーはオビワンに「元老院は暗黒卿シスに支配されている。一緒に共和国を倒そう」と持ちかける。この誘いを拒否したオビワンは、分離主義者に捕らえられてしまった。
オビワンのS.O.S.を受信したアナキンは、パドメに促されてオビワン救出に向かうが、2人とも捕らわれてしまう。処刑場に連れ出されたパドメは「自分もアナキンのことを愛している」と告白。隙を付いて逃げ出したアナキン、パドメ、オビワンにコルサントから応援にかけつけたジェダイ騎士団が加わり、ドロイド軍団と壮絶な戦いが始まった。圧倒的なドロイド軍の数の前にジェダイが苦戦しているさなか、クローン軍を引き連れてヨーダが駆け付けた。形勢を逆転したジェダイ騎士団は、ドゥークーを追う。アナキンはドゥークーに片腕を切り落とされ、オビワンも圧倒的な強さの前に倒れる。ヨーダがあと一歩というところまでドゥークーを追いつめたが、一瞬の隙をついてドゥークーは新兵器「デス・スター」の設計図を持って逃げ去った。
コルサントに逃げ込んだドゥークーを待っていたのは、暗黒卿ダース・シディアス。ドゥークーはシスの手先だったのだ。シディアスは「すべて計画通り」とほくそ笑む。ヨーダは「クローン戦争の始まりだ」と語るのだが・・・。一方そのころ、ナブーではアナキンとパドメが2人きりで結婚式をあげていた。ジェダイの掟を破り、たった一人の女性を愛することを選んだアナキンに、フォースの暗黒面が迫っていた。
長いな。要するに、こういうこと。アナキンは10年経ってすばらしいジェダイに成長したが、まだ精神面は幼稚で、短絡的で自分自身をコントルールできない。今回、パドメに再会してすっかり舞い上がってしまい、さらに母の死に直面して、ジェダイの道から足を踏み外してしまう。一方、世界情勢はというと、共和国が崩壊し、共和国と分離主義者の二極構造が成立。互いに強大な軍隊を組織して、対立が深まる。黒幕はダース・シディアス。シディアスはドゥークーを使って分離主義者サイドにドロイド軍を組織し、一方でひそかに共和国のためのクローン軍を組織。戦争ができる態勢を作り上げた。そうとは知らぬジェダイたちは「渡りに船」とクローン軍を投入し、自ら戦火を開いてしまう。
アナキンの話はともかく、世界情勢の方は頭を整理しながら見ないと何が何だか分からなくなる。分かっても、だからどう・・・ってこともないんだけど。言ってしまえばエピソード3までのつなぎです。そんだけ。どうでもいいけど、ジェダイの連中は平和と秩序の守護者の割には、自ら戦火を開くわ、暗黒卿がすぐそばにいるのに気付かないわで、ちっとも役にたっていないように思える。完全CG化を成し遂げたヨーダが身軽に動き回って戦うのは見物だが、あんたそんなに軽々と動けるんなら、杖はいらんやろ、と。
ちなみにアナキン君の方は、もう序盤から「やりたいやりたい」の一点張り。もうがぶり寄り全開でパドメに迫ります。思わず「そんなにがっつくなよ」と突っ込みたくなる。そして急に母親のエピソードが入る。アナキンが怒りをコントロールできないという重要なエピソードではあるが、タスケンがなぜ母親を連れ去ったのか?なぜこんなオバサンを1ヶ月も生かしたままにしていたのか?と判然としないことしきり。とってつけたような感じで、納得がいかない。
ストーリーの話はこれくらいにしておいて、映像面。とくにおーっと思うところはない。全編デジタルカメラで撮影された映像は違和感なく迫力満点(ちなみにDLP方式のシアターで見た)だし、風景も美しい。最後の戦闘シーンも、絵本(笑)を見ているみたいだった。ただ、すごいだけでそれ以上のものはない。ジオノーシス兵の振動弾は面白い発想だったが、フォースの表現の仕方なんかは陳腐。処刑場での3匹のモンスターも、いい加減にげんなりした。リアルですよ、リアル。でも、なんでこういうシーンにする必要があったの?どうにも不自然。CG技術見せたいネン!といういやらしい心意気が見て取れなくもない。筋肉番付みたいなジオノーシスの工場も苦笑もんだ。それ以外にもケチをつけたいところが山ほどあるが、切りがないのでこれくらいにしておく。
見どころ。めっきり美人になったナタリー・ポートマンでしょう。ナブーのシーン、夜のドレス姿が最高。ハミ乳が強烈です。アナキンがハァハァなっちゃうのも無理ないね。ちなみに榎本俊二がアッパーズの「映画でにぎりっ屁」で「ポートマンのノーブラが最高!」と書いていたが、あれはビーチクではないのでは?衣装の模様ではないですか?まあそうでなくても、へそ出しルックでセクシー満開ですが。
結論。なんやかんや言ったけど、大作だよ。映像も大画面で見るべきでしょう。あとはアナキンに自己投影して、ナタリー・ポートマンに2時間半、ハァハァしてましょう。2押忍だが、映画館では見るべき映画。
「スコーピオン・キング」(4.5押忍)
「ハムナプトラ2」のスピン・オフ企画で作られた映画で、しかも主演がWWFでしょっぱいプロレスをやっているザ・ロックとあっては、どうせオチャラケ超B級なんだろう・・・と思っていたら、予想以上に面白かった。というか、ザ・ロックさっさとプロレス辞めて役者になれ。それくらいのハマリ役。伊達に「映画俳優になりたい」と言っていた訳ではなさそうだ。
ピラミッドができるよりももっと古代。戦士メムノーンは預言者の力を借りて最強の軍団を結成し、周辺の民族を次々に支配していった。メムノーンの独裁に立ち向かおうと集結した各部族のリーダーたちは、傑出した戦闘能力を持つアッカド人の生き残りマサイアス(ザ・ロック)に預言者の抹殺を依頼する。預言者さえいなくなれば、メムノーンの力も半減するだろうと考えたためだ。兄とともにメムノーンの本陣に乗り込んだマサイアスだったが、身内の裏切りで兄は殺され、自身もとらわれる。殺人アリの住む谷に投げ込まれたマサイアスはほうほうの体で逃げ出すと、兄の敵を討つためにゴモラの都へ。ここでマサイアスは美しい預言者カサンドラを誘拐することに成功。カサンドラは「マサイアスこそ民衆をメムノーンから解放する王だ」と予言するのだが・・・。
あとは大体、予想通り。マサイアスとカサンドラは恋仲になり、仲間の力を借りて、マサイアスはメムノーンを倒す。笑っちゃうくらいに予定調和だ。ストーリーはなんもひねりがない。裏を返せば、奇をてらったところがなくてストレートでいい。これくらい爽快な方が、ザ・ロックの魅力が生きる。で、そのロック。こりゃあ、マジで新しいアクション・ヒーローの誕生である。リングの上ではレスラーにしてはスリムな体形で幻滅させてくれるが、スクリーンではこれくらいのボディが過剰すぎなくてちょうどいい。少し間の抜けた表情も、古代の映画なのでピッタリだ。これが現代を舞台にしたラブストーリーなんかだと、なんじゃいそりゃ!と突っ込みたくなるが、今回は舞台にばっちり合った感じ。飛んだり跳ねたりはもちろん、ワンハンデッドソードを豪快に振り回し、強弓でバンバン野蛮人をぶっ倒していく姿は、なかなか爽快だ。
ロックの魅力を生かそうということだろう、アクションシーンは本当に力が入っている。細かい工夫も面白い。ラストの剣に炎をまとわせて振り回したりするのがそうだし、大きな銅鑼を盾にして逃げたり・・・。笑ってしまうのは投石機を使って脱走するシーン。飛んだ先がハーレムで、美女に囲まれてデレデレしているうちに全ての武器を奪われてしまったりと、ヒーローの割には抜けた部分も見せてくれる。ヌビア人の王ベルタサル(マイケル・クラーク・ダンカン)との格闘シーンも結構な迫力。大男同士のぶつかり合いなので、ロックが全然大きく見えなくていい。よくシュワルツェネガーの映画では、シュワちゃんと敵役の縮尺が合わなくて(笑)困ったアクションシーンになっているからなあ。
監督は「マスク」(ジム・キャリーの方)のチャック・ラッセルとあって、面白さのツボはきちんと押さえてあるし、色彩がはっきりした照明の使い方もマル。カサンドラ役のケリー・ヒューはお色気満点だし、脇を固めるグラント・ヘスロフたちもステレオタイプ的キャラで楽しい。音楽も迫力ばっちり。これは映画館で見ても損しない映画だ。考える部分はまったくないので0.5押忍減点したが、ウハハと笑って爽快になって、見終わった後は思わずピープルズ・アイブロウの練習をしてしまう快作。オススメ。
「アリ」(1押忍)
ベトナム戦争に反対し、徴兵を拒否したことで王座をはく奪されたモハメド・アリが、不屈の精神で王座に返り咲くまでを描いた大?作。この映画が製作されるという話が広まったときから、今年のアカデミー賞は本作が独占してしまうのではないかと言われていた。しかし、フタを開けてみればアラアラの内容。おかげで作品賞は「ビューティフルマインド」に持っていかれるし、主演男優賞も「トレーニングデイ」のデンゼル・ワシントンにさらわれてしまう有り様だ。
カシアス・クレイ、22歳。華麗なフットワークと矢のようなジャブでチャンピオン・ソニーリストンを倒し、世界ヘビー級タイトルを奪取した。イスラム教に改宗し、カシアスはモハメド・アリと改名。黒人解放活動家マルコムXらとも親交が厚く、CIAから監視される日々が続く。ベトナム戦争が激化し、アリも徴兵されることになった。しかし、「ベトコンに恨みはない」と兵役を拒否。アリは逮捕され、王座をはく奪される。
ストーリー書いているだけでダルくなってきた。このあと、アリは決して官憲に屈することなく、ライセンスはく奪の危機にもさらされながら、細々と試合を続ける。最高裁で無罪を勝ち取り、晴れてコンゴのキンシャサでチャンピオンのジョージ・フォアマンとタイトルマッチをすることになった。若く勢いもあるフォアマンに対し、アリはすでに年老いて往年の勢いもない。戦前の圧倒的不利を押しのけて、アリは勝利する・・・!
あー。それで2時間40分近くあります。途中でラブロマンスがあったり、黒人イスラム教=ブラック・ムスリムにうまいこと使われたりと、アリはいろいろな苦境に立たされるが、我を張っているうちになんとなくクリアしてしまう。女性問題もそう。なんだかよく分からないキャラクターが登場し、いつの間にかいなくなったり、不意に再登場したりして、実に分かりにくい。ストーリーも淡々としていて、凹凸に欠ける。ではボクシングシーンがいいのか?アリ役のウィル・スミスはこの役のためにプロ並のトレーニングを積んで、それなりにプロボクサーに見える。ハンディカメラでボクサーのそばまで寄って撮った映像もなかなかの迫力。スミスの相手役には本物のボクサーも登場して、ソコソコの迫力だが「ザ・ワン」と「少林サッカー」を見た後では、へー、ふーんくらいにしか思えない。
ではウィル・スミスを中心とした演技がすばらしいかというと、そうでもない。大して感心するほどでもないし、特別けなそうという気にもなれない。とにかくあまり見るべきところがない。それで2時間40分の長丁場で、結構退屈。時間が長くて、よくも悪くも見ごたえがあるというだけで1押忍。
「少林サッカー」(4押忍)
「食神」「喜劇王」などの作品で、日本でもコアなファンを持つチャウ・シンチー最新作。上映前から口コミでその面白さが伝わり、日本でも本格上映が待ち望まれていた。第一印象は香港アクション・コメディーを地で行く傑作。大作感がまったくないし、余韻もクソもないその場限りの映画なので1押忍減点したが、文句なしに老若男女にオススメできる娯楽作品だ。
シン(チャウ・シンチー)は少林拳をマスターした若者。世界に少林拳を広める野望を持っているが、その手段が分からず、清掃夫をして生活を立てている。ある日、かつての花形サッカー選手ファンと出会う。ファンはかつて八百長試合を拒否してリンチされ、サッカーができない身体になっていた。シンの爆発的なパワーを間近にみたファンは、シンをそそのかしてサッカーチームを作る。集まったのはシンのかつての修業仲間。鋼鉄の頭を持つ男や、ふわりと空中に浮く能力を持った男など、みな少林寺仕込みの常人離れした能力の持ち主ばかり。最初はハチャメチャだったが、ファンの熱心な指導でようやく形になりはじめる。チームはファンのかつてのチームメイトで、今では香港サッカー界に君臨するハンが主催するサッカー大会に出場。連戦連勝で決勝戦にコマを進めるが、彼らの前に立ちはだかったのはハンが禁止薬物で作り上げた驚異的なチームだった!はたして少林チームは栄冠を手にすることができるのか!
とにかくスタートからまったく肩の凝らない、ベタベタなギャグの連発。バナナの皮を踏んで転ぶお姉ちゃんはいるし、シンが空き缶を蹴飛ばせば、まるで漫画みたいに壁にめり込むし・・・と、「んなアホな!」と突っ込みたくなるギャグが満載だ。それでいてくどくないし、適度に下品で、気軽に見ていられる。ボクは周星馳=チャウ・シンチーの映画を見たのは初めてだが、香港で国民的人気を誇る人だけあって、とにかくいい。まず、ストーリーのテンポがいい。前半、ストーリーに全然関係ないキャラクターが現れて、いきなり歌を歌いだしたりするのだが、そのキャラクターも変すぎて笑える。無駄だけど、無駄に思えない。シンに思いを寄せるムイというキャラクターが登場するのだが、ラブ・ストーリーには一切発展しない。ムイはこれまた香港の国民的アイドル・ヴィッキー・チャオなのだが、徹底してコケにされる役だ。ストーリーがとにかくお笑いに一貫されているのには好感が持てた。
リズミカルで迫力あるテーマ曲もいいし、スローモーションを使ったり、やたらとグリグリ動くカメラワークも、笑えるシーンでは笑いに拍車をかけ、アクションシーンではアクションに迫力を与えていて、面白い。荒唐無稽すぎるワイヤーアクションも楽しいし、漫画みたいなゲーム展開も割り切っていて笑える。シュートすると必ずボールが「燃え」て、キーパーの服がビリビリに裂けるのですよ。また、シンチーは相当なブルース・リーのファンだそうで、作中にリーに対するオマージュが山のように盛り込まれていた。大体、GK役のチャン・クォックァンがブルース・リーのそっくりさん?だ。
なんかクドクド口で説明するよりも、とにかく見ろ、と。見りゃ一発でこの面白さは分かると思います。十分、値段分の価値はあるし、やたらとオーバーなテーマ曲も映画館の大音響で体感したほうがいいでしょう。
「ザ・ワン」(3.5押忍)
ジェット・リーが「マトリックス2」の出演依頼を蹴って主演した近未来アクション。
ユーロウはパラレルワールド(多元宇宙)の治安を管理する多元宇宙警察の警察官。ひょんなことで別の宇宙の自分を殺したことで、自分の身体・精神能力が向上することを発見したユーロウは、多元宇宙の禁を破って次々に別の宇宙の自分を殺し始める。最後の一人を殺したとき、ユーロウが手に入れるのは、誰も辿り着けない神の領域「ザ・ワン」なのか?ユーロウは多元宇宙警察の追ってを振り切り、最後の生き残りゲイブの前に現れる。冷酷非道なユーロウに、ゲイブは勝つことができるのか!?
ストーリーは上に書いた通りだが、どうも設定の根本的な部分に齟齬がある。多元宇宙には125人の「自分」がいて、それを一人殺すごとに、「自分」の力が向上していくわけだが、最後の一人になったときに全能の「ザ・ワン」になるという根拠が何もない。これまで「ザ・ワン」になった者は誰もおらず、多元宇宙警察は「ザ・ワンの出現」=「宇宙の崩壊」を危惧している。その割にはユーロウは自信満々で「俺はザ・ワンになる!」と息巻いているし・・・。そういう根本的なところが微妙に根拠レスなのだが。
この映画はそういう細かいところを無視していい映画だ。とにかくジェット・リーがかっこいい!善玉のゲイブはそうでもないが、悪玉ユーロウがカッコいいのだ。特にオープニングのシーン。振り返りもせずに拳銃をぶっ放して警官を一蹴。起き上がってきた警官を放り投げて、空中でダメ押しのキック!スローモーションと早回しのシーンを効果的に繋ぎあわせて、ユーロウの超人的な戦闘能力をビリビリに体感させてくれる。白バイを片手で持ち上げて振り回すシーンも笑ってしまう。あとはやはりクライマックス。工場内で火花が激しく散り荒ぶ中、ユーロウとゲイブが激しくやりあうのだが、とにかくここはいい!CG臭いけど、それを差し引いてもいいぞ。そしてラスト。詳しくは書かないが、ジェット・リーが一番、生き生きとアクションするシーンである。
ストーリーなし。ジェット・リー以外に大した俳優も出ておらず、「X-ファイル」のジェームズ・ウォンはさすがにソツがないなあ、と。それくらいしか感想がないが、リーのアクションだけで3.5押忍は間違いない。眠くなるストーリーではないし、短時間の映画なので、ワイヤーアクションとかカンフー映画が好きな人は映画館に見に行ってもいいかも。でも、すぐに打ち切られそう。三番街シネマは14日までだし・・・。
それにしても、なんでリーは「マトリックス2」じゃなくってこっち「だけ」なんだ。両方とも出たら良かったんじゃないの?
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